ひよっこ散歩帖

ライトな書評・映画評・ドラマ評から、日々の雑感、ちょっぴり腰を据えて考えたことまで。自分の文章で、誰かの世界の見え方をちょっとでも変えられたら幸せです。

乙武洋匡『車輪の上』書評

乙武さんの新作。

なんか、『五体不満足』以来だとか。

 

障がい者」というレッテルを、そのイメージから最も遠い「ホスト」とぶつけてみたらどうなるか試した思考実験。

乙武さんが書いているだけあって、かなりリアルに感じた。

そして結論はやはり、「障がい者かどうかは関係なく、自分がやりたいことをやればいい」。

良い本だった。

 

タイトルはヘルマン・ヘッセの『車輪の下』のパロディだと思う。周りから貼られた「優等生」のレッテルとのギャップに苦しみ、最終的には破滅に至る少年を描いた『車輪の下』と、本作。綺麗な対比構造になっているなと思った。

 

小説はするする読めてしまう。

するする読めてしまうわりに学びが多いので、3,4冊に1冊は挟んでもいいかなと思った。

 

 

ケヴィン・ケリー『テクニウム』書評

だいぶ時間がかかってしまったが、ようやく読み終えた。

 

テクノロジーという言葉に対して持っていた、ある種のハイテク性のようなイメージが払拭された。テクニウムは生態系。特別なものではない。またいつか読み返したい。

 

また、自分の興味関心を見直すきっかけにもなった。正直、めちゃくちゃ面白いとは言い難く、冗長さがしんどい場面も多々あった。

なぜそんなに面白くなかったのかを考えると、本書に通底するある種のガジェット愛のようなものにそぐわなかったのかなという気もする。テクノロジーで人間がどう変わっていくのか、という点へのフォーカスは薄かった。

 

やはり自分が関心があるのは、「人類」「生態系」というより「人間」なのだと再確認させられた。

Think the Earthほか『 未来を変える目標 SDGsアイデアブック』書評

仕事で必要になって読んだ。

 

大事な内容だが、驚くほどつまらないし、漫画もサムい...

あと無邪気な未来信仰がウエッとくるシーンもしばしば。

 

SDGsの全体像はわかったが、面白い本はどうすればつくれるのかを考えさせられてしまった。

上坂徹『書いて生きていく プロ文章論』書評

良書であると共に、考えさせられた本。

ライターとしてのスタンスや根本的なマインドセットが、わかりやすく書かれている。こうした本は定期的に読むべきだなと再確認した。

 

同時に、自分はやはりこの人のような「職業ライター」になりたいわけではないと再確認した。テキストを通じて、思想を伝えていく。それによって世界の見方を変えていく。

そうできるように、文章を書く部分はある種効率化し、自分のアップデートに専心せねばならない。

木村直人・エザキヨシタカ『選ばれる条件 -こうやれば、突き抜けられる-』書評

仕事関係で読んだ。

よくまとまっていた。

美容師以外にも参考になりそう。

宇野常寛 編『PLANETS vol.10』書評

2〜3週間ほどかけて、大事に大事に読んだ。

 

「戦争→ランニング→都市」と主題が切り替わっていく美しさ、あえて議論を省略しない原稿のまとめ方、そして本書を通底する「遅いインターネット計画」。とにかく痺れたし、できるだけたくさん読まれてほしい。

 

「遊び」をアップデートできる人間になりたいと、強く思わされた。

ランニングももちろんだが、積極的に「遊んで」いきたい。

千葉雅也『動きすぎてはいけない』書評

本に、打ち負かされた。

期限(仕事の関係上)までに読み切ることが、できなかった。

これを書評と言っていいのかわからないが、思うところがあったのであえて書く。

 

なぜ読めなかったのか、考える。

前提知識の不足?論理構造が難しすぎる?

そんなことはない。

おそらく、脳のリソースが、足りなかった。

数日間で読み切れるほど、脳の性能がこの本についていけなかった。

恐らく、自分の脳の性能だと、この本は読めて1日に数ページだろう。

 

だから、今日から少しずつ、でも着実に、読み進めていきたい。