ひよっこ散歩帖

ライトな書評・映画評・ドラマ評から、ちょっぴり腰を据えて考えたことまで。自分の文章で、誰かの世界の見え方をちょっとでも変えられたら幸せです。

秋元康『企画脳』書評

2時間程度で読める本。

 

結局言いたいことは2つで、

・普段から日常のあらゆることに興味を持ち、頭の中にストックすべし

・予定調和ではなく、世間の潮流から逆張りすべし

の2つ。

 

ある意味、秋元康がいかに戦略的にコンテンツを生み出しているかがわかる。

前田裕二が、「秋元さんはアーティストではなく、徹底してマーケッター」と言っていたが、その意味がわかった気がした。

 

Youtubeに上がっている密着ドキュメンタリーも併せて観ると理解が深まるのでオススメ。

宇野常寛『若い読者のためのサブカルチャー論講義録』書評

宇野さん入門編といった感じの本。

他の著書でがっつり論じられているトピックが、講義形式でかなり噛み砕いて述べられている。

 

宇野さんの著書に慣れ親しんでいる人にとっても、復習という意味で有効。

また中には、少年誌論やオカルト論など、他の著書ではさらっとしか触れられていないテーマについて詳しく述べられている部分もあり新たな発見もあった。

 

カリフォルニアン・イデオロギーの時代だからこそ、かつての藤子F不二雄が持っていたような虚構的想像力が必要となる、そのことを再認識させられた。

 

 

竹田青嗣・西研『はじめての哲学史ー強く深く考えるために』書評

久々の書評。

ページ数のわりに、西洋哲学史のエッセンスがこれでもかと網羅された、とても重厚な書物だった。

 

 

現代において哲学者は特殊な専門職だと思われがちだが、この本を読むと、哲学がいかに普遍的な問題なのかがわかる。

誰もが当たり前に感じる感覚を、徹底的に突き詰めて考え、時にブレークスルーを突破しているのが哲学者。

むしろ現代でいうと、巨大テック企業のリーダーなどのポジションに近いだろう。

 

 

また、結局哲学は同じような問題を反復しているのだということもわかる。

そう考えると、哲学について学ぶことは、アクチュアルな問題について考える際にも役立つとわかる。

Amazonについて考えるのと、ソクラテスについて考えるのは、実は根っこでは同じことなのかもしれない。

 

 

今後も哲学について学び続けたい、そう思わされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

憲法と物語の関係

言葉が失墜、「物語」なき憲法論 寄稿、哲学者・國分功一郎:朝日新聞デジタル

 

哲学者・國分功一郎氏の寄稿。

さすがとしか言えない考察である。

 

憲法と物語の不可分性。

これは、何かしらの規則が制定されている組織すべてに当てはまると思う。

特に近年、オリジナリティ豊富な社内制度を立案するベンチャー企業が増えているが、それもこの物語との不可分性ゆえであるだろう。

 

やりたいことを決められない高学歴の受け皿

「とりあえず商社・メガバン」時代の終焉。IT業界は「決められない高学歴」の受け皿になれるか【東大・京大就職ランキング】【3/1就活解禁・速報】|就活サイト【ONE CAREER】

 

薄々感じていたことが、しっかりとデータに基づけられて言語化されている記事。

 

やりたいことが決められない高学歴の受け皿は、かつて商社・メガバンクだった。

しかし、今やその地位はITベンチャーに代替されているとのこと。

 

自分もやりたいことが決められずにITベンチャーに就職したクチなので、非常に興味深い記事だった。

記事にもあるように、やりたいことなんて実際に働いてみないとわからないのだから、ITベンチャーがやりたいことが決められない学生の受け皿になったら、キャリアで苦しむ人が減るような気がする。

 

複業時代の確定申告

サイボウズで複業。収入源は3つ──そんな私の「パラレルワークはじめての確定申告」 | サイボウズ式

 

サイボウズ式に良い記事がアップされていたので、自分へのメモとして残します。

 

複業を始めるにあたり、確定申告の知識は必須ですね。

 

複業時の確定申告の全体像がよくまとまっている良記事です。

 

この記事を読んだうえで、あとは具体的な方法論を調べればできそうです、確定申告。

オールドメディアが持っているコンテンツ制作ノウハウって何?

メディアを目指す若者のための座談会 - 石戸諭 神原一光 野上英文 與那覇里子 藤代裕之|WEBRONZA - 朝日新聞社の言論サイト

 

テレビ・新聞というオールドタイプなマスメディアでそれなりに活躍している方々が、メディアを志す学生に向けて対談をした記事。

 

それなりに面白かったが、心に引っかかることもあった。

それは、彼らがひたすらに「テレビ局や新聞社で働いたからこそ得られたコンテンツ制作ノウハウがある(≒Webメディアではそうしたノウハウは得られない)」と言っていた点である。

(もちろん、この記事がオールドメディア志望の学生向けの記事だから、という理由も多分にあるとは思うが。)

 

この記事に限らず、そうした言説はよく聞くが、実はそのノウハウについて具体的に語られているケースはほとんど見たことがない。

そうしたノウハウが本当にあるのなら、Webメディア側の人間として大いに勉強させていただきたいのだが、それが具体的な言葉で語られることはほとんどない。

 

となると、「結局オールドメディアが既得権益を守っているだけじゃないの?」と考えざるを得ない。

 

というかそもそも、読者が面白くてためになるコンテンツが読みたいだけであり、オールドメディアかWebメディアかなんてことは正直どっちでもいい。

オールドメディアだからどうだといった話ではなく、具体的なノウハウをどう洗練・拡散していくかという方向性で議論がなされるべきなのではないだろうか。