ひよっこ散歩帖

ライトな書評・映画評・ドラマ評から、ちょっぴり腰を据えて考えたことまで。自分の文章で、誰かの世界の見え方をちょっとでも変えられたら幸せです。

複業時代の確定申告

サイボウズで複業。収入源は3つ──そんな私の「パラレルワークはじめての確定申告」 | サイボウズ式

 

サイボウズ式に良い記事がアップされていたので、自分へのメモとして残します。

 

複業を始めるにあたり、確定申告の知識は必須ですね。

 

複業時の確定申告の全体像がよくまとまっている良記事です。

 

この記事を読んだうえで、あとは具体的な方法論を調べればできそうです、確定申告。

オールドメディアが持っているコンテンツ制作ノウハウって何?

メディアを目指す若者のための座談会 - 石戸諭 神原一光 野上英文 與那覇里子 藤代裕之|WEBRONZA - 朝日新聞社の言論サイト

 

テレビ・新聞というオールドタイプなマスメディアでそれなりに活躍している方々が、メディアを志す学生に向けて対談をした記事。

 

それなりに面白かったが、心に引っかかることもあった。

それは、彼らがひたすらに「テレビ局や新聞社で働いたからこそ得られたコンテンツ制作ノウハウがある(≒Webメディアではそうしたノウハウは得られない)」と言っていた点である。

(もちろん、この記事がオールドメディア志望の学生向けの記事だから、という理由も多分にあるとは思うが。)

 

この記事に限らず、そうした言説はよく聞くが、実はそのノウハウについて具体的に語られているケースはほとんど見たことがない。

そうしたノウハウが本当にあるのなら、Webメディア側の人間として大いに勉強させていただきたいのだが、それが具体的な言葉で語られることはほとんどない。

 

となると、「結局オールドメディアが既得権益を守っているだけじゃないの?」と考えざるを得ない。

 

というかそもそも、読者が面白くてためになるコンテンツが読みたいだけであり、オールドメディアかWebメディアかなんてことは正直どっちでもいい。

オールドメディアだからどうだといった話ではなく、具体的なノウハウをどう洗練・拡散していくかという方向性で議論がなされるべきなのではないだろうか。

前に進めなければいけない問題

返済総額1100万円。奨学金延滞で自己破産した27歳「大学に行ったことを後悔」 | BUSINESS INSIDER JAPAN

 

今日は久しぶりのクリッピング

最近忙しくてなかなか本を読めていないので、せめてクリッピングだけでも。

 

 

久しぶりに、読んでいて沸々と憤りを感じる記事に出会った。

 

近頃国会では、裁量労働制に関するデータの偽装問題やその揚げ足取りで騒ぎ立っているようだが、そんなことをしている場合だろうか?

 

裁量労働制然り、前に進めなければいけない問題が山積している。

 

教育無償化は本当に日本では実現できないのか?

昭和的終身雇用制度が崩れた今、代わりとなるベーシックインカム的な仕組みが必要だということは自明なのに、なぜ前に進めないのか?

農村部の伝統的価値観は、人の命を脅かしてまで守られなければいけないものなのか?

 

つべこべ言わずに、一刻も早く前に進めなければいけない問題がある。

そのことを痛感させられた記事だった。

 

 

苫野一徳『子どもの頃から哲学者』書評

学生の頃哲学を専攻していたにも関わらず、体系的な哲学の知識が身についていないなぁと日々感じていて、まず手始めにと手に取ってみた一冊。

 

結果、かなりの良書だった。

教育哲学者・苫野一徳が自らの半生を振り返りながら、主要な哲学者(ヘーゲルニーチェ、カント、デカルトフッサールプラトンバタイユ、ルソー、キルケゴール)の思想のさわりを紹介する形式で綴られている。こうしたビッグネームたちが主に考えていた問題がどのようなもので、それぞれがどのような関係にあるのかがよくわかる。

そしてさらには、哲学とはそもそもどのようなもので、どのように社会に役立っているのかが肌感レベルでよくわかる。なぜならすべて苫野氏の実体験エピソードに基づいて綴られているからだ。

 

哲学の勉強の入門書としても優秀だし、なにより哲学を学ぶ意義がよくわかる一冊。専門的な入門書を読む前に読んでおいて良かったと思う。

落合陽一『日本再興戦略』書評

最近話題のこの本。

 

読んだのが割と5日前とかで、やや印象薄くなってるのですが簡潔に。

 

面白い論点がこれでもかというくらい詰め込まれていた。士農工商の話とか、東洋思想の話とか興味深かった。

 

ただ、詰め込み過ぎているがゆえに一つ一つの論点の説明が不十分に感じた。

ビジネス書という性質上仕方ないのかもしれないが、もっと腰のすわった論証が読みたかった。

千葉雅也『メイキング・オブ・勉強の哲学』書評

昨年4月に刊行された名著『勉強の哲学』の副読本が出たので、読んでみた。

そもそも『勉強の哲学』は昨年自分が読んだ本の中で最も印象に残った本で、3回くらい再読したくらいなので、その副読本が出たということで迷わず購入。

 

 

サクッと通読でき、とても楽しかった。

この本を読むことで、『勉強の哲学』の内容の復習になり、理解が深まった。

簡潔に要点がまとめられているので、『勉強の哲学』を読んだ直後に読めばかなり本の内容が定着するだろう。

執筆の背景なども詳しく説明されているので、『勉強の哲学』の内容がよりビビッドに感じられるはずだ。

著者の千葉雅也氏が実際にどのようにアウトライナーや紙のノートを使って『勉強の哲学』を作っていったのかがわかるので、どのように「勉強」を実践すればいいのかのイメージもわくと思う。

 

 

さらに、「有限性」という概念への興味も喚起された。

結局、アウトライナーも紙のノートも「有限性」を獲得するために使うツールであるということが理解できたし、仕事でタスクがたまるとどこかにタスクを書き出したくなるのも「有限性」への欲望ゆえのことなのだと納得した。

また、少し話はそれるが、紙の本が「有限性」が極端に強い単機能デバイスであるという点も興味深かった。

自分の紙の本へのフェティシズムは、強い「有限性」ゆえの安心感=「社会」から距離をとれる感覚なのかな、とも思った。

接続過多な時代だからこそ「有限性」が大切だという主張からは、デジタルデトックスという概念も想起した。

この「有限性」というキーワードは、現代社会を生き抜いていくうえでひとつの重要な要素なのかもしれない。

 

 

 

 

宮台真司・二村ヒトシ『どうすれば愛しあえるの』書評

 

最近話題のこの本を読んでみた。

 

元々書店などで目に入って何となく気になってはいたのだが、最近宮台真司の『終わりなき日常を生きろ』を読んだ際に、「終わりなき日常」への処方箋として「性愛」が引き合いに出されていたことに興味を持ち、似たようなテーマを扱っている宮台の著作に触れてみたいという目的で読んだ。

hiyokko-sanpocho.hatenablog.jp

 

 

さて、本の中身だが、AV監督の二村ヒトシと宮台が性愛について語り合った対談が収録されている。

対談ゆえに情報がちぐはぐで読みにくいところも多分にはあったのだが、なかなか楽しい本だった。

 

まず、宮台にとって「性愛」というものが30年以上前からずっと一大研究テーマであり続けた、ということがよくわかった。「性愛」に関して、知識量もそうだし、蓄積された思考の量も桁違いだと感じた。

 

論じられている内容だが、ざっくり要約すると以下のようになる。

  • 性愛の享楽というものは、本来「社会」の外部に存在していた。
  • しかしここ20年ほどでその図式が根本的に崩れてきてしまい、性的退却が進行している。
  • このままでは人間は代替可能な自動機械になってしまうので、社会の外側での性愛というものを取り戻すべき
  • そのためには、近年蔓延る「フェチ系」のセックスではなく、「変奏」を感じる「ダイヴ系」のセックスが求められる

 

30年前まで当たり前のように存在していた「社会の外部にある性愛」は非常に興味深かったし、そうした性愛の変化を社会の変化と見事に結び付けて論じていたのは流石としか言いようがなかった。

宮台の性愛に関するまとまった論考も是非読んでみたいと思った。

とりあえず、古典と言われる『制服少女たちの選択』は読んでおきたい。

 

ただ、これはあくまでも肌感だが、「昔イケイケだったおっさんの『近頃の若い者は~』トークを、社会学や思想の言葉で虚飾しただけなんじゃないの?」感がどうしても拭い切れなかった。

自分の方にもバイアスはかかっているのかもしれないが、そこだけ残念だった。