ひよっこ散歩帖

ライトな書評・映画評・ドラマ評から、日々の雑感、ちょっぴり腰を据えて考えたことまで。自分の文章で、誰かの世界の見え方をちょっとでも変えられたら幸せです。

苫野一徳『子どもの頃から哲学者』書評

学生の頃哲学を専攻していたにも関わらず、体系的な哲学の知識が身についていないなぁと日々感じていて、まず手始めにと手に取ってみた一冊。

 

結果、かなりの良書だった。

教育哲学者・苫野一徳が自らの半生を振り返りながら、主要な哲学者(ヘーゲルニーチェ、カント、デカルトフッサールプラトンバタイユ、ルソー、キルケゴール)の思想のさわりを紹介する形式で綴られている。こうしたビッグネームたちが主に考えていた問題がどのようなもので、それぞれがどのような関係にあるのかがよくわかる。

そしてさらには、哲学とはそもそもどのようなもので、どのように社会に役立っているのかが肌感レベルでよくわかる。なぜならすべて苫野氏の実体験エピソードに基づいて綴られているからだ。

 

哲学の勉強の入門書としても優秀だし、なにより哲学を学ぶ意義がよくわかる一冊。専門的な入門書を読む前に読んでおいて良かったと思う。