ひよっこ散歩帖

ライトな書評・映画評・ドラマ評から、日々の雑感、ちょっぴり腰を据えて考えたことまで。自分の文章で、誰かの世界の見え方をちょっとでも変えられたら幸せです。

濱野智史『アーキテクチャの生態系』書評

非常に面白く、かつ体系的な日本情報社会論。いつかこういうものを書きたい、と強く思った。まさに、ビジネス・テクノロジーと人文知の接続。

 

ここで取り上げられている事象自体はかなり古いし、未来予測も外れているところが多い。

けどこの本には普遍性を感じる。なぜなら、人文知に裏付けされており、あくまでも大きな潮流の一事例として各ウェブサービスを論じているから。

この視点はかなり学ばされたし、自分も忘れずに持っていたい。

 

また、最近は人文領域からこうした論考が出ていないのも気になった。GAFAについての論考はビジネス書ばかりで、人文学はステレオタイプなテクノファビア的反応しかできていない。(インターネットが、“オタク”のものから“リア充”のものに変わったことも関係している?)

本書のようなキレのある論考がもっと出てくるべきだし、自分もその担い手になりたい。